「UXって何だろう?」

昨日、弊社Webサイトに安藤さんとの連続対談第2話が掲載されました。

一言で言うと、UXについての「”変態”談義」。

安藤さんとの普段の会話内容が、そのまま対談として記事になっているので、 より自然体な2人の、UXに対する考えをお届けできたかなと思っています。

安藤さんとの出会いは3年前。 当初から、UXに対する意見がよく似ていました。

例えば、"UX”という言葉が、 自分達の仕事との繋がりを適切に表しているかというと難しいところだけど、 今のところ、聞き手に一番伝わりやすいと思われるため”UX"を使っているという点など…

お話させていただく度、似た感性の持ち主同士、良い刺激を受け合える方だと思っています。

自分たちの会話を記事として読んでみると、改めて気付くことがありました。

安藤さんも私も、UXの定義が広い。 漠然とではありますが、2人の感覚が合っているから成り立っているのだと思います。

そこで今回は、私が考える「”UX"とは何か」を書いてみたいと思います。

 

私は、”UX"という言葉自体は、“水”や”空気"といった言葉と変わらないと考えています。 UX=User Experience つまり「体験」ですから、それそのものは何ら新しい言葉ではありません。

しかし、気付けば”UX”という言葉は、まるで流行語かのように世の中に浸透し、 「サービスや製品をつくる際に、本当に重要視しなければならない部分は、 それらを中心にした日常の体験そのものだ。」と語られるまでになっています。

実は、私はここに違和感を感じています。 そもそも人生とは体験の連続、そういうものではないでしょうか?

想像してみてください。

 ・野山をかけた時の、頬にあたる風の感触  ・川の水に足をつけた時の、その冷たさ  ・初めてカメラに触れ、シャッターを押した瞬間  ・自分の体力の限界まで走り切った後に飲む水の味  ・山頂で食べるおにぎりの美味しさ…

これらはすべて体験であり、 私が”UX”と呼んでいるのは、このような体験を指しています。 そして、それらの体験を構成する要素こそが重要だと考えています。

産業革命以降、物が増え続け、身の回りに物が溢れ、 今では常に情報の渦の中にいるような時代になってきました。

だからこそ、もう一度「体験」について考えたい。

 ・毎日生き生きと暮らせる体験  ・自分が輝ける瞬間が生まれる体験  ・何度使っても心地良くいられる体験…

人が、無条件に心の底から突き動かされる、日々の暮らしの中での意欲にフォーカスを当て、 沢山の小さな要素、その関係性から生まれる最高の体験を追求していきたいと考えています。

もちろん、製品やサービスの企画においても全く同じ発想、つまり、 「どんな製品がいいのか?」ではなく、 「どんな体験になるのか?」 という考え方で取り組み続けていきます。

“UX”というのは定義するための言葉でしかないので、 近い将来、使用されなくなるかもしれません。

ただ、人の一生は体験の積み重ねで構成されてることを考えると、 ひとつひとつの体験を見つめ直し、ものづくりや日々の生活に活かしていくということは、 ずっと変わらず続いていくことだと思っています。

 

安藤さんとの対談記事、非常に面白い内容になったと感じています。 ぜひ読んで頂ければ嬉しいです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 安藤さんとの対談記事 「第2回 「良い体験」のデザインに必要な意識」 http://www.zeppelin.co.jp/news/ando_02.php ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

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鳥越 康平

鳥越 康平

http://zeppelin.co.jp

京都工芸繊維大学、工芸学部造形工学科卒業後、韓国サムスン電子にてデザイナーとして携帯電話などの最先端機器の開発に従事。帰国後2005年10月にZEPPELINを設立。

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